このふしぎなタイトルは、妖怪の世界への入り口を開く魔法の呪文。
一人で遊んでいたかんたという男の子がでたらめなこの言葉を口にすると、木の根っこの穴の中に吸い込まれてしまうのです。
そこで待っていたのは、もんもんびゃっこ、しっかかもっかか、もんもんびゃっこ、という可笑しな妖怪たち。
姿は大きなおとなのような体つきをしていますが、子どものようにわがままを言ったり、喧嘩が始まったり、急に泣き出したりと、心の中は、子どものような不思議な生き物たち。
次々に楽しい遊びを持ちかける妖怪たち。
読んでいるこちらも、思わず子どもに帰って一緒に遊びに参加しているような懐かしい気持ちにさせられます。
かんたはこの妖怪たちと時間も忘れて遊んでいるうちに、ふとお母さんの事を思い出します。
「おかあ…」とかんたが言いかけた瞬間、妖怪たちがその言葉を言ってはいけない!と止めるのですが、時は遅く、かんたは元いたお宮の木の根っこに戻っている。
という、現実なのか、夢だったのかわからないような不思議な体験をするのです。
かんた自身もこの出来事が夢だったのか分らなくなってしまいます。
自分で、でたらめに言ったあの呪文をもう思い出せなくなってしまったのです。
本当はどうなのかな?この呪文を唱えたら自分もあの可愛い妖怪たちに会えるのかな?と想像力を掻き立てられる心に残る絵本です。
めっきらもっきらどおんどおん
