洗濯が大好きなかあちゃんは家じゅうの物を洗って洗って、それでも洗い足りずに、今度は、子どもたち、犬や猫まで洗濯してしまうのです。
そんな、干されている子どもたちのおへそを取りに空からやって来たのはなんと!雷さま。
びっくりして怖がるかとおもいきや、なんと、かあちゃんはその雷さままで洗濯してしまいます。
しかしごしごし洗われてしまった雷さまは目も鼻も口までもぜーんぶ洗われてしまって、のっぺらぼうの顔になってしまうのです。
でもそんな事はお構いなしのかあちゃんは、雷さまの顔のしわを伸ばすと、ペンで顔を書き入れ満足気。
痛い目にあった雷さまは子どもたちのおへそを取るのをすっかり忘れ、空に急いで逃げ帰ってしまうのです。
何でもたらいの中に押し込んで、豪快に洗濯する様子が、とても痛快です。
洗濯されてはたまらないと、庭中を思い切り走り回って逃げる動物たちの様子も躍動感あふれる様子で描かれていて、見ているだけで楽しくなってしまいます。
子どもたちが怖がる雷さまという存在も、かあちゃんの前では歯が立たないといった様子で、いそいそと逃げ帰っていくというユーモア溢れるストーリーです。
この本を読み終えると、なんだか晴れた日に思いっきり洗濯がしたくなるような温かい気持ちになる事が出来ます。
せんたくかあちゃん
