そらいろのたね

そらいろのたね random-note

そらいろのたね

野原で飛行機の玩具を飛ばして遊んでいたゆうじという男の子の前に現れたのはキツネ。
そのキツネから、この種とその飛行機を交換してほしいと頼まれます。
もちろん何の変哲もないただの種だということをキツネは知っていました。
素直なゆうじは飛行機と交換したその種を家に持ち帰り植えて水を撒いて育てるのです。
するとどうでしょう?不思議なことに、その種から芽を出したのは小さなそらいろのお家だったのです。
毎日水をあげると少しずつ大きくなるお家。
そこにはひよこや猫などたくさんの動物たちが遊びに来ます。
沢山水をもらって、おひさまの光をいっぱい浴びたお家は更にどんどん大きくなっていき、沢山の子どもたちや森の動物たちまでが水色のお家に遊びにやって来るようになったのです。
大きくて何階建てにもなったそらいろのお家はみんなの遊び場になったのです。
しかし、そんな様子を目にしたキツネは、自分の種からできたお家だからと、動物たちを怒鳴って追い出し、独り占めしてしまうのです。
しかしその後もどんどん大きくなったそらいろのお家は空まで届き、お日様にぶつかりそうになってしまうのです。
すると、お家はあっという間に崩れ、中にいたキツネも失神して倒れてしまいました。
可愛らし綺麗な色合いの絵本で、子どもの想像を掻き立てる夢のある内容の絵本ですが、意地悪をすると大変な事になってしまうんだという、教訓のような内容も含まれており、読む子の年齢によっても違った理解が得られる素晴らしい絵本だと思います。